リオの伝説のスピーチ(中3国語)について調べてみた

リオの伝説のスピーチ(中3国語)について調べてみた

地球サミットで12歳が行った伝説のスピーチ

中学3年の国語の教科書(光村図書)に「リオの伝説のスピーチ」というものが掲載されています。
「伝説のスピーチ」って、なんかスゴそうですよね。では、なにがスゴくでなにが伝説なのでしょうか?

リオの伝説のスピーチとは?

リオの伝説のスピーチとは、1992年にブラジルで開かれた地球サミットで当時12歳のカナダの少女セヴァン・スズキさんが行ったスピーチのことです。名前からわかるように日系人(父親が日系カナダ人、母親はカナダ人)です。

 

地球サミットは、正式名称を「国際連合環境開発会議」といい、地球環境問題について国際的な議論を行う国連の会議です。あくまで大人の会議であり、そうした場で12歳の少女が行ったスピーチが注目を浴びたというわけです。

 

その内容については、教科書に掲載されているので割愛し、ここではその背景について解説します。

 

国連の会議で12歳の子がスピーチを行うことはよくあるのか?

そもそも、こうした国連の会議で12歳くらいの子が国連でスピーチを行うことは、異例です。
通常は国連加盟国の代表や政府関係者、専門家などがスピーチを行います。

 

子どもたちが主役の国際会議であれば、子どもたちがスピーチを行うことは一般的ですが、この会議はそうしたものではありません。あくまで大人に向けて行われた国連の会議です。

 

なぜ、彼女がスピーチを行うことになったのか?

では、なぜ12歳の少女が国連でスピーチを行うことになったのでしょうか?
事前にコンクールのようなものがあって選ばれた…というわけではありません。

 

スピーチを行った12歳の少女セヴァン・スズキさんの父親はカナダで有名な科学者であり環境活動家でもありました。そうした父親の影響を受けてセヴァンさんも環境問題に関心を持っていました。

 

また、セヴァンさん自身も学校や地元の環境団体での活動を通じて、知られた存在となっていました。

 

こうしたことから会議に参加するカナダの環境団体がセヴァン・スズキさんに若者の視点からスピーチしてもらおうと考え、その場を提供したというわけです。

 

「伝説のスピーチ」のその後の社会への影響

リオの伝説のスピーチが行われたのは1992年です。いまから30年以上前のことになります。
その後の世界へはどのよう影響をもたらしたのでしょうか。

 

まず、セヴァン・スズキさんのスピーチには各国政府に地球環境問題の重要性を再確認させ、環境保護への具体的な政策と行動を促す効果がありました。

 

また、若者に対しては環境運動への参加意識を高めるきっかけとなり、学校や教育機関に対しては環境教育を推進させることになりました。

 

他にもある若者が国連で行った有名スピーチ

リオの伝説のスピーチ以外にも若者が国連で行った有名スピーチがあります。

  • マララ・ユサフザイさん(2013年国連でのスピーチ)…女性の教育について訴えるもの。マララさんはノーベル平和賞を受賞。
  • グレタ・トゥーンベリさん(2019年国連でのスピーチ)…環境問題、地球温暖化対策について訴えるもの。

いずれも有名なスピーチですので、ネットなどで内容を確認することができます。
興味がある人は、調べてみて下さい。